言語化の魔力/樺沢紫苑【感想・レビュー】
あなたは悩みを抱えていませんか?
「つらい」「苦しい」「どうしたらいいかわからない」
そんな感情は、言語化することによって解決します。
その方法を解説しているのが、この本。
『言語化の魔力』です。
この記事では、『言語化の魔力』の私に刺さった部分のまとめと感想を書いていきます。
- 悩みを抱えているのはあなただけではない
- 悩みをコントロール可能なものにする
- 真の自己肯定感とは
- とりあえず動きながら考える
- 憧れの他人になりきってみる
- あなたは絶対にひとりじゃない
- 自己卑下はやめよう
- 3行ポジティブ日記を書く
- 感想まとめ
悩みを抱えているのはあなただけではない
『言語化の魔力』の筆者である樺沢紫苑さんが、Twitterで「あなたは悩みがありますか?」というアンケートをとりました。
投票数は1066票。
結果は、「悩みがある」が75.9%、「(深刻な)悩みはない)」が24.1%で、7割以上の人が悩みを抱えていることがわかりました。
悩んでいるのも不幸なのも、あなただけではありません。
そう思うと、少しは気持ちがラクになる気がしますね。
また本書では、「悩み」は心の筋トレとしています。
「つらい」「苦しい」という状況も、乗り越えられれば、自己成長につながり、大きな自信につながるのです。
悩みをコントロール可能なものにする
コントロールできない悩みを抱えたとき、人は「どうしようもできない」「つらい」という感情に陥りやすいです。
コントロール感を失う言ってはいけない言葉と、コントロール感を取り戻す言葉があります。
- 無理
- もうダメだ
- あーどうしよう
【コントロール感を取り戻す言葉】
- なんとかなるさ
- できる!
- やれることをやれる範囲でやっていく
特に私が気に入った言葉は、「やれることをやれる範囲でやっていく」というもの。
できないことはできないのです。
あきらめて、やれることだけを愚直にやっていけばいいと思うことで、悩みから解放されます。
「なんとかなるさ」もいい言葉ですね。
自分ひとりで考え続けても解決できない問題を抱えているときは、「別の方法はない?」と自問自答してみましょう。
脳の容量は少ないので、自問自答をする際には、紙に手書きで書きながらするといいですね。
そうすると、自分を客観視できて「もうダメだ」が「なんとかなるさ」に変わるのです。
真の自己肯定感とは
自己肯定感が高い人というと、どんな人を思い浮かべますか?
私は、自信に満ちあふれている人をイメージしており、「私は自己肯定感が高い人になるのは無理だな」と思っていました。
ですが、『言語化の魔力』では自己肯定感が高い人=「自信に満ちあふれている人」ということを完全否定しています。
真に自己肯定感が高い人は、どんなにダメな自分でも肯定できる人だそうです。
「こんな失敗しちゃってダメだな私。そんなダメな私も私なんだ」
「私は内向的で暗いけど、そんな私も私」
このようにありのままの自分を受け入れられる人こそ、自己肯定感が高い人と言えます。
とりあえず動きながら考える
目の前に100段の階段があったとしましょう。
下から見るだけでは「のぼるのは絶対無理!」と考えてしまいがちですが、まずは1歩のぼってみます。
それを10回繰り返して振り返ってみると「意外といけるかも」と思えるものです。
悩みもこれと同じ。
目の前に立ち塞がった悩みを前に立ち止まってしまわず、とりあえず動いてみましょう。
すると、視界が変わって「なんとかなるかも」と思うことができるようになります。
憧れの他人になりきってみる
悩んだり、行き詰まったりしたときは、憧れの他人になりきってみるのもおすすめです。
そうすることで自分のことを客観視することができるので、新たな視点からの悩みの解決方法が浮かんでくることがあります。
これも紙に書き出しながらおこなうといいですね。
「○○さんだったらどうする?」と考えてみることで新たな視点を得ましょう。
あなたは絶対にひとりじゃない
悩みを抱えていると、視野が狭くなり、自分はひとりだと思ってしまうことがあります。
そして、誰にも悩みを相談できずに、どんどん悩みをふくらませ続け、やがて自分を死に追いやってしまう人もいるのです。
『言語化の魔力』に、こんなことが書いてありました。
あなたのことを大切に思っている人、あなたのことを心配している人、あなたのことを陰ながら支えている人は、必ずあなたの周りにいます。間違いなくいるのです。
言語化、つまり誰かに相談したり、悩みに真正面から向き合ったりすることは勇気がいることです。
自分の弱みを他人に晒したり、辛い過去に向き合ったりしなければならないからです。
それでも、悩んだ末に死んでしまうよりずっとマシ!
勇気を出して、悩みは言語化していきましょう。
自己卑下はやめよう
ここまで記事を読んでくださったあなたは、「そんなこと言われたって無理だよ」と思ってしまっていませんか?
そんな人は無意識下に否定的な言葉が溜まっています。
無意識は海のようなものです。
そこに日頃から「無理」「できない」というネガティブな言葉を沈めていると、浮かび上がってくる言葉も否定的なものになってしまいます。
- 「自分はできる」
- 「今の自分でいい」
- 「今の自分は最高!」
とポジティブな言葉を発することで、無意識の海にポジティブな言葉を溜めていきましょう。
そうすることで、無意識下に溜まっていたネガティブな言葉は徐々に浄化されていきます。
結果、行動や言動もポジティブなものに変化していくのです。
3行ポジティブ日記を書く
日記を書くと自己洞察力が高まります。
自分が何に悩んでいて、何をすればいいのかというのは、自己洞察力が高くないとわかりません。
日記を書くことで自己洞察力を高めることは、言語化で悩みを解決するときに重要なことです。
とはいえ、日記となると何を書けば良いかわからないという人もいますよね。
そんなあなたにおすすめなのが、3行ポジティブ日記です。
3行ポジティブ日記のやり方
1 寝る前、寝巻に着替えて、洗顔、歯磨きなどをすませる。
2 寝る直前に、「今日あった楽しかった出来事」を3つ思い出し、それぞれ1行ずつノートに書く。
3 長く書きたい人は数行書いてもいいが、あまり長文で書くと睡眠にマイナスになるので、ほどほどに。
4 書いたらすぐに、その「楽しかった出来事」をイメージしながら布団に入り、楽しいイメージのまま眠りにつく。ネガティブなこと、余計なことは考えない。
誰に見せるものでもないので、文章がうまくないという人でも大丈夫。
ポジティブなことを言語化する力を鍛えていきましょう。
感想まとめ
私は元々日記を書く人間なのですが、この本を読んで改めて言語化の重要性を理解することができました。
悩みに対して、どうすれば解決するかが詳しく書かれている本なので、今悩みを抱えて苦しんでいる人は、ぜひ読んでみてください。
まず3行ポジティブ日記からはじめてみることをおすすめします。
私も日記に加えて、3行ポジティブ日記をはじめてみるつもりです!