物語思考/けんすう(古川健介)【感想・レビュー】

 

自己分析で過去の自分と向き合って、やりたいことを見つけましょうという本は多くあります。

 

そんな常識に一石を投じたのが、この本『物語思考』です。

 

具体的にこの本は、こんな人に読んで欲しいと明記されています。

 

・「行動したほうがいい」のはわかるけど、なかなか行動できない人

・やりたいことは特になく、あったとしても自信がない人

・何をやればいいかわからないけど、情熱的で充実した人生を送りたい人

 

この記事では、『物語思考』の私が学んだことと感想をまとめています。

 

読んで欲しい人に当てはまったあなたは、ぜひ読んでみてくださいね。

 

 

 

何かを成功させるためのコツ

 

何かにチャレンジした以上、それを成功させたいですよね。

 

その成功確率を高めるためには、「最初は自分の頭で考えない」ことが重要です。

 

多くの場合は既にノウハウが存在しているので、まずはその通りにやってみましょう。

 

それが、成功への一番の近道です。

 

そして『物語思考』では、人生が充実し、今を幸せに生きる具体的な方法が解説されています。

 

ぜひ「自分の頭では考えない」で、実践してみましょう!

 

物語思考は小説を書くことに似ている

 

『物語思考』の考え方は以下の通りです。

 

自分という「主人公」のなりたい姿を決め、「キャラ」を設定する。それから、キャラが生きる環境を作って物語を転がしていく。
 
 
『物語思考』では、「やりたいこと」を設定するのではなく、まず「なりたい状態」をイメージします。
 
人生の主人公である、自分のキャラクター設定を考えるイメージですね。
 
本書にはいくつかワークがありますが、私がいちばん重要だと感じたワークは、「10年後になりたい状態を100個以上書く」というワークです。
 
実際にやってみたのですが、これがなかなか難しい。
 
最後の方は絞り出すかのように欲望を書き綴ったのですが、最後の方が自分の欲望が如実に表れていたように思います。
 
このリストは最初から完璧なリストである必要はありません。
 
学習初期は、無駄なルートをたくさん通った方が成功しやすいとも言われています。
 
リストは常にアップデートして、なりたい自分の理想像を明確に頭に思い浮かべましょう。
 
このリストを思い浮かべるときに重要なのは頭の枷を外すことです。
 
「例えば年収1000万円を稼いでいる」という10年後の状況を書いたとして、あなたは「年収1億円」を稼ぎたいとは思っていませんか?
 
稼げるものなら、1億円稼ぎたいと思っているのであれば、リストにはそちらを書くべきです。
 
「今の自分から考えると、この辺りかな」と目算するのではなく、あくまでも「10年後になりたい自分」を頭の枷を外して考えてみましょう。
 

キャラクターになりきる

 

自分の頭の中で理想を現実だと勘違いしてしまうくらい解像度を上げると、夢や目標は叶いやすくなります。

 

例えば著者は早稲田大学に入学したいと思ったとき、ネットで早稲田大学生を演じて、早稲田大学の構内をまるで生徒であるかのように歩いていたそうです。

 

脳に「既に夢や目標を叶えた」とすり込むことによって、失敗して手に入れられなかったときに「失った」と思わせることが重要。

 

人間は変化を嫌う生き物ですから、「手に入れる」よりも「失いたくない」という感情の方が強いのです。

 

著者の場合は早稲田大学生であるという理想を「失いたくない」という感情があったからこそ、見事早稲田大学に合格することができたのでしょう。

 

『物語思考』で夢や目標を叶える順番は以下の通りです。

 

自分はこういうキャラクターだと認識する
→そのキャラがやりそうなプロセスを実行する
→結果が出る
 
 
「自分とはなにか」を考えるよりも、なりたいキャラを考えましょう。
 
そのキャラがしそうな行動をリストアップし、ひたすら行動していくほうが、いきいきと自分が生きたい人生を楽しめます。
 

環境を変える

 
人生を物語で例えるなら、周囲の人たちは、あなたの物語の登場人物です。
 
物語の登場人物が変われば、物語は変わります。
 
つまり、変わりたければ環境を変えろということです。
 
憧れの人、なりたい人をリストアップしましょう。
 
そして、その人にお近づきになるのが、あなたの人生を簡単に変える方法です。
 

 

そんなことできるの?

 

とお思いかもしれませんが、できます。

 

それは、お近づきになりたい人のお客さんになることです。

 

その人が立ち上げたばかりの新事業や出したばかりの新作などのファンになると、印象に残りやすくなります。

 

そういった裏口的なところから、お近づきになりたい人との関係性を築いていきましょう。

 

Twitter(X)でのファンの増やし方

 

 

Twitter(X)でファンを増やすことで、憧れの人に近付くことができることもあります。

 

Twitter(X)でファンを獲得する方法も本書には記載されていました。

 

・フォロワー1万人まで:情報
・フォロワー1万人から:自分の意見を入れる
・フォロワー10万人から:日記
 
 
情報はなにを呟けばいいか迷うかもしれませんが、呟くべき情報は2つです。
 
①「みんなが知りたくて知らない情報」
②「みんなが知りたくて知っている情報」
 
②なんか呟いていいの?と思われるかもしれませんが、日記を呟くよりずっといいです。
 
誰かも分からない人の日記を見てくれる優しい人はいないということが、厳しいですが現実ということでしょう。
 

リスクは管理するもの

 
いいアイデアを出すには、大量のアイデアを出しましょう。
 
1,000個アイデアを出せば、その中の2~3個は使い物になるものがあるかもしれません。
 
ですが、そのアイデアを実行するには勇気が必要なときもあるでしょう。
 
例えば、「フリーランスになる」というアイデアが浮かんだとしたとき、「不安定な収入」「老後の心配」などさまざまなリスクが同時に浮かぶと思います。
 
このとき、リスクをとるかとらないかではなく、それが起きたときにどう対処するかを決めておけば、アイデアにトライしやすくなります。
 
「不安定な収入」→「いつでも会社員に戻れるように資格をとっておく」
「老後の心配」→「国民年金基金などを検討する」
 
といったように、リスクに対する対処法を考えておけば、さまざまなことに挑戦しやすくなります。
 

感想まとめ

 

キャラクターになりきって、人生を生きていくというのは目からうろこの考え方でした。

 

過去は関係なく、未来を創りだすのは今この瞬間です。

 

なりたいキャラクターに10年後になっているために、今この瞬間から、そのキャラクターになりきって行動を起こしていこうと思える1冊でした。